個人的な体験談

プライムだけど基地の病院には行ってません

表題の通りです。現在私は韓国にいるのですが、所属している基地には病院がありません。クリニックもありません。最も近い軍病院は車で1時間半から2時間です。

コマンドスポンサーシップを取得しているのでトライケアはプライムが使えますが、本来なら軍病院が遠いので例外的に民間病院に直接行けることになっています。本来のトライケアプライムオーバーシーについては下のリンクに詳しく載せています。

本来は軍病院のprimary care manager (PCM)に行った後、紹介状が出る形ですが、その段階をスキップして、トライケアのネットワーク内の病院に直接アポイントメントをとる→トライケアのコールセンターに電話して、どのような治療目的で病院に行くのか説明→referral(紹介状)をトライケアから民間病院にメール送付してもらう→アポの日に実際に病院に行き、診療を受ける→お金は払わなくてよいという流れになっています。

一番最初のアポは先にトライケアに電話しました。どの病院がトライケア使えるのかわかんないからです。

また、アポ当日までにreferralが病院に届いていないと有料の診療になります。セレクトじゃないのでreferral大事です。

私の通っている病院では出せない薬があり、それは処方箋をもらって薬局に行ってもらう→薬局に薬代を支払う→レシートをトライケアにクレーム→返金がある(はず。まだやってない)という流れです。

歯科に関しても同じ流れになります。結果的にスムーズに診療が受けられているので、とても助かっています。OCONUSの基地によってはこういうこともできますよという紹介でした。

韓国へのPCS

2020年2月に次のオーダーが決定しました。それが現在いる韓国です。夫はこれで4回連続のOCONUSへのPCSというかなりレアな経験をすることになりました。(韓国→日本。ここで私と出会って結婚→欧州→韓国)

オーダーをもらった時点では欧州ではさほどコロナは問題になっておらず、日本大変だね~と在欧の友達と言い合っていました。しかし一転、3月半ばからほぼ全欧でロックダウンや国境閉鎖などの措置が取られることに。韓国もこのあたりから新規入国者を制限、ビザ免除の停止などの水際措置を取り始めます。

そして米軍も全サービスメンバーにPCSやTDYなどの移動を制限、中止、延期するStop movement order(Travel Restrictions)を発令。これは2021年1月現在も取り下げられてはいません。

これによって我が家のPCSも遅れるかな~と思っていたのですが、夫のポジションはこの命令の範囲外になるそうで、予定通りPCSせよ、という除外通知をもらってきました。

さて、行先の韓国。通常であれば日本のパスポートがあればビザが免除されるので特に何もせず入国ができます。しかし今回は入国制限があります。夫はともかく私はどうなのか? 

PCS先の韓国のコマンドではコマンドスポンサーシップ(CS)があれば問題ないでしょとの回答。確かに私はすでにオーバーシースクリーニングも済ませ、欧州に続き韓国でもCSを取得済みでした。CSがあるのでハードオーダーにも私の名前が記載されています。

でもこれってあくまで「米軍」での制度なんだよなあ、、、本当に大丈夫なのか? と悶々としばらく過ごし、もう一度韓国大使館のサイト、日本の外務省のサイト、を見て回った結果、気付きました。

「いや~これビザないと無理でしょ だってそう書いてあるもん」

ということに。

もう一度韓国のベースのリーガルに確認してくれ、と夫に英語の韓国の入国情報などを送り、再度お伺い立てることに。

すると今度はやっぱビザいるわ、との回答。

ほらね~~~!

米国籍(市民権保持者)ならいいんですよ。韓国は米国、英国など一部の国はビザ免除を維持していたので。(韓国政府は韓国に対して入国制限をしていない国に対してはビザなし渡航を許可する方針だった。それに対し、日本はお互い入国制限をしている状態)

そして2020年夏のPCSシーズンが到来し、韓国に入国拒否される外国籍ミリ妻が増え(ドイツなど)、公式フェイスブックでようやく市民権ない人は気を付けてね、のアナウンス。

私が入国に必要なA3ビザのことなんて知らない現地の韓国大使館に連絡しててんやわんやでした。コマンドは何ビザが必要なのかはわかってなかったので、自分で調べました。

A3ビザは韓国がSOFA協定のもとに発行してるビザなのでまあまあ特殊なのです。でも大使館職員はレスポンスも早く、無事にビザはもらえました。大使館には申し込んだ時と受け取った時の2回行きました。ちなみに米韓の協定によるビザなので無料。

ここで豆知識ですが、ミリタリーIDをベースに発行される今回のようなビザの場合、IDとパスポートの名前が一致しているほうがスムーズです。大使館職員はオーダー、ID、パスポート、結婚証明書、全部の名前が一致してるかとてもよくチェックしていました。

あと教訓として、軍は基本、家族(配偶者)もアメリカ人だと思ってルールができています。だから外国人配偶者のパターンとか考えてないんですよね。今回みたいな時もいけるっしょ!みたいなノリで言ってきたし、夫もいけるでしょって言ってましたが、あえなく入国拒否されるところでした。全然いけない。

軍人、軍の力を過信しすぎ。なんでもかんでもできるわけじゃないんだなあ、というのが学びでした。