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今年のCONUS COLA

国防総省から2021年度のアメリカ国内でのCOLA(Cost of Living Allowance 生活手当=CONUS COLA)の金額が発表されました。

CONUS COLAとOCONUS COLAの違い

CONUSのCOLAはOCONUS(アメリカ国外)のCOLAと違い、課税対象です。また、OCONUS COLAが毎月変動するのと違い、金額の査定は年一回、1月1日に行われるだけです。外貨為替の相場とは関係がなく、現地の生活費(食費や光熱費など)を基準に金額が設定されています。

海外でのCOLAについて詳しくは下のリンクからどうぞ。

CONUS COLAは誰がもらえるのか

CONUS COLAはアメリカ国内の物価の高いエリアに住んでいる軍人に支給されます。具体的にはアメリカ国内の21の軍用住宅地域(MHAs)とその他21の郡に住む軍人です。総数は約54,000人なのでさほど多くないですね。

金額は場所、ランク、勤続年数、扶養家族の有無によって決定します。BAHと違い、住宅費ではなく、生活費をベースに金額が定められており、ベースハウジング(基地内住居)やバラックス(独身寮)、船内に住んでいても支給されます。

今年のCONUS COLAの金額

2021年度の月額は、扶養家族のいる軍人(with Dependant)は32ドル~60ドル、いない軍人(Single)は22ドル~46ドルとなっています。海外のCOLAと比べるとかなり低い金額になります。

海外だと高額?生活手当 COLA

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COLAはアメリカ本土でも支給されますが(CONUS COLAと呼ばれています)、今回はOverseas Cost of Living Allowances、つまりOCONUSでの支給についてです。

COLAはランクと勤続年数によって違いがあり、扶養家族の人数も考慮されます。またオフベース(Off post)に住んでいなくてももらえます。

COLAはアメリカ本土以外での生活を支えるために支給される非課税の手当です。軍人がアメリカ本土にいた時と同じ生活レベルを維持できるようにするためのお金です。そして場所によっては1000ドル以上とかなり高額が支給されるため、アメリカ本土よりトータルの給与が増える傾向があります。

COLAの金額はどうやって決まるのか?

常に金額は一定ではなく、COLAの支給額は頻繁に変わります。主に要因となるのは以下の二つ。

通貨の為替相場

給与はドルで計算されているため、現地通貨との為替相場によって変動がある場合は、増減に関係なく、即時反映されます。

生活に関するデータ

収集したデータによって変化する場合は、増額は即時ですが、減額は6ポイントずつ、と急激な変化が起こらない様になっています。また減額はミリタリー・アドバイザリー・パネル(MAP)の審査と承認を経てから実行されます。

審査に使うデータは、三年ごとに実施され、軍人とその家族からの情報を収集し、どこでどのように商品やサービスを購入しているかのアンケート、生活パターン調査(Living Pattern Survey: LPS)と毎年調査される小売価格表(RPS)の二つ。

軍人の普段の生活が毎月のCOLAに反映されているのです。

実際にいくらもらえるかは下のリンクからどうぞ!

Overseas COLA Calculator

アメリカでの家賃をカバー BAH

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ビーエーエイチ(The Basic Allowance for Housing)はアメリカ本土における米軍の住宅手当(家賃補助)です。基地内住居(ミリタリーハウジング)に住む人はもらえません。金額は所属する基地(Duty location)ごとに設定されています。

アメリカ本土以外(OCONUS)の場合はOHAという違う住宅手当制度が利用できます。

さらに詳しい説明は下のリンクからどうぞ。

BAHではいくらもらえるのか?

ランクと家族がいるかどうかによって金額が変わってきます。

独身か、そうではないか、の二つの違いしかないので配偶者一人のみでも、配偶者と子供1人でも、配偶者と子供5人でも金額に変化はありません。

例えば、カルフォルニア州エドワーズ空軍基地では、家族アリだとすると、2021年1月現在は

E-4は$1857、E-6は$2,013、O-3は$2,373

とランクが高いほうが金額もアップします。

BAHは周辺の民間市場価格に合わせて決定しているので、市場の変化に合わせて金額は変わります。年一回、1月1日に金額が査定されていますが、だいたい2%から5%の間で変動するのでさほど大きな変化は通常ありません。

BAHは金額保障される

市場価格が下がり、改定されたBAHが今までもらっていた金額より低くても減額されることはありません。改定金額が以前より増えていた場合は増額した分ももらえるようになります。

ただし、PCSした時(次の基地のBAHに変更となる)、降格した時(降格したランクのBAHに変更されるので減額になる)、扶養家族に変化があった時(結婚または離婚など)の場合はその限りでありません。

家を買ってもBAHは同じ

BAHは賃貸住宅の市場価格に合わせて設定されています。BAHを家を購入した分のローンにあてても問題はありませんが、別途増額されたり、減額されるようなことはありません。

またBAHより高い家賃の家を借りても増額はされず、足が出た分は自分たちで払う必要があります。逆にBAHより安い所に住めばその分、お金は浮きます。


LESからわかること 

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LES(Leave and Earnings Statement)は簡単に言えば給与明細です。インターネット上(Mypay mypay.dfas.mil) で閲覧が可能。軍人側にIDとパスワードを登録してもらえれば、家族も閲覧できます。

PCSの前後などは間違いが起こりやすいので、申請したお金がきちんと振り込まれているかどうか、毎月LESを見て確認することを強くおすすめします。(我が家はOHAが30セントになっていることがありました!)


LESからわかることを説明します。

Basic Pay

基本給。軍での勤続年数とランクによって金額が決まり、一年ごとに変動があります。この金額はエンリステッドもオフィサーも一般に公表されています。

2021年度ベーシックペイについてのさらに詳しい説明は下のリンクからどうぞ。

COLA

Cost of Living Adjustmentのことでいうなれば地域手当です。所属している基地によって決定し、年に一度に金額が設定されます。生活費の補助という位置付けなので、基本的に物価が高いエリアだと高額です。アメリカ本土では限られたエリアに所属する人のみの支給ですが、OCUNUSではみんな支給されます。

COLAについて、詳しくは下のリンクからどうぞ!

Special and Incentive Pay

全てのADがもらえるわけではなく、特殊な任務をしている、戦闘地域に在留しているなどの条件でもらえる手当のようなもの。

Hardship Duty Pay (HDP)
Hostile Fire Pay/Imminent Danger Pay (HFP/IDP)
Assignment Incentive Pay (AIP)
Hazardous Duty Incentive Pay (HDIP)

などがあります。

Allowances

家や食べ物に関する補助、手当になるのがこの部類です。

Basic Allowance for Subsistence (BAS)

食事の補助金です。2020年度の金額はオフィサーは
$256.68/月、エンリステッドは$372.71/月でした。

Basic Allowance for Housing(BAH)

家賃補助です。基地ごとに金額が設定されており、ランクで金額が変わってきます。こちらもネットで公表されています。もらえる金額より安い家賃の家に住んでお金を浮かすこともできます。

BAHについてのさらに詳しい説明は下のリンクからどうぞ。

Overseas Housing Allowance(OHA)

OCONUSの基地に所属している場合の家賃補助です。ランクと一緒に住む扶養家族の有無で金額が変わります。BAHと違い、ハウジングオフィスに申告した家賃と同じ金額しかもらえません。

OHAについてのさらに詳しい説明は下のリンクからどうぞ。

Family Separation Allowance(FSA)

家族を連れていけない基地に所属していたり、デプロイをしている場合に支給される手当。自動的に支給されないので、申告が必要です。現在は毎月$250に設定されています。

Leave

リーブ。休暇のこと。LESには現在何日休暇が残っているか、何日使用したなどが掲載されています。

リーブについて詳しくは下のリンクからどうぞ!